イコロの森ミーツ・アート 2021
イコロの森は、新たな価値観の探求を目指して、2019年に引き続き、
再び現代アートの野外美術展を開催致します。
気候変動、環境破壊、そしてパンデミックといった切迫した現代に
環境アート(生活環境、自然環境、現代アート)の在り方を問いかけます。
2021年9月16日(木)-26日(日)10:30 - 16:30 (公開制作9月11日~15日)
<出品作家>
會田千夏 五十嵐ユースケ 上ノ大作 川上りえ キシモトユキオ
澁谷俊彦 中村修一 林亨 菱野史彦 八子直子
We must create something for the future.
What should we coexist with for the future? What should we live together with ?
We live for the next. We will live to new normal.
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会場 :イコロの森「森の学校」周辺 雑木林エリア 森の学校ギャラリー Garden Cafe チセ
主催 :イコロの森ミーツ・アート実行委員会
共催 :イコロの森
協賛 : 渡辺パイプ株式会社
運営協力:森の学校(NPO法人いぶり自然学校)寿珈琲
助成 :(公財)道銀文化財団 道銀芸術文化助成事業
會田千夏 Chinatsu Aita 「星の足跡」
様々な草花や木々が生えている場所に行くと、心が子供の頃に戻るように感じます。
土に近い位置までしゃがんで、草花と同じ高さになれば、子供の頃に見てた風景と重なるからでしょうか。低い、足元に広がっている世界に身を潜めていると、草の匂い、風が枝葉を撫でる音の中で、小さな虫や動物達、また、古くからそこに居る形を持たない存在の気配を感じるような気がしてきます。絵は、そのような形を持たないものに色やシルエットを与えて見えるようにすることができますが、自然の中では既にもう、至る所に「在る」のです。「在る」もの達と一緒に小さくなって遊ぶことができたら、その痕跡を気配として残せたら、と考えています。
企画展グループ展など(※主催者抜粋)
2021 道銀芸術文化奨励賞受賞作家展(北海道立近代美術館)
2020 高橋靖子 八子直子 會田千夏(ギャラリー門馬 札幌市)
リトル・モンスター ~愛しき者たち(不忍画廊 東京都)
2019 imagenation dead imagine(不忍画廊 東京都)
線の芸術 Ⅱ(不忍画廊 東京都)
2018 VOCA展 2018(上野の森美術館 東京都)
八子直子 鴻上宏子 會田千夏 三人展(ギャラリーエッセ 札幌市)
2014 Sprouting Garden-萌ゆる森-(札幌芸術の森 佐藤忠良記念子どもアトリエ 札幌市)
光州文化財団交流展(光州国立博物館 韓国)
2011 第20回 道銀芸術文化奨励賞受賞記念 會田千夏展(らいらっく・ぎゃらりい 札幌市)
札幌美術展 Living Art―日常―やさしさはそばに(札幌芸術の森美術館 札幌市)
2007 VOCA展2007(上野の森美術館 東京都)
2005 第24回損保ジャパン選抜奨励展(損保ジャパン東郷青児美術館 東京都)
個展
2018 會田千夏展 有島武郎青少年公募絵画展30周年・初代有島記念館開館70周年記念事業(有島記念館 ニセコ町)
2016 會田千夏展 “the fissure ~裂罅~” (ギャラリーRetala 札幌市)
2013 會田千夏個展 “portrait”」(不忍画廊 東京都)
會田千夏個展 “from the forest” (ギャラリーRetala 札幌市)
2011 N.P.blood21 vol.9 會田千夏展 (北網圏北見文化センター美術館 北見市)
2009 會田千夏個展(アートホール東洲館・うなかがめーゆ美術館 深川市)
2008 會田千夏個展”SNOW WHITE” (不忍画廊/東京)
Chinatsu AITA Exhibition at Mt.HARUKA (Dala Space 小樽市)
2005 會田千夏~katari-jima~ (ペッパーズ・ロフト・ギャラリー 東京都)
2004 會田千夏展 (ギャラリーたぴお 札幌市)
受賞
2011 北海道銀行芸術文化奨励賞
2010 JRタワー・アートプラネッツ2010展(JRタワー・プラニスホール 札幌市) 「優秀賞」
「共生」の森―「イコロの森ミーツ・アート2021」によせて ①
「イコロの森」は、苫小牧市北東部の森林のなかで、北海道らしい風景づくりと、人と自然が共生する里山の営みを実践すべく、2008年にガーデンプランナーの工藤敏博によって創設された自然庭園である。総面積約100ヘクタールの敷地の中には、耐寒性に優れた品種のバラを収集した「ローズガーデン」、北海道に自生する植物で構成した「ナチュラルガーデン」、自然の植生そのままの森を探索できる「ウッドランドガーデン」など、豊かではあるが人が立ち入るのを拒むような厳しさをもつ原生の森とは別様の、適度に人の手が加えられた明るく温かみのある空間が広がる。
「イコロの森ミーツ・アート」は、そうした工藤の思想と実践に共感した美術家の澁谷俊彦が中心となって、「イコロの森」敷地内の森を舞台に展開する野外美術展である。「共生Symbiosis」をテーマに2019年9月に開催された第1回展には、澁谷が「厳選」して呼びかけた末次弘明、半谷学、菱野史彦、中村修一が参加。ミズナラやシラカバなどが散生し、まばらながらもシダやササ、地衣類がたくましく林床を形成する、文字通り「イコロ(アイヌ語で宝物の意)」のように美しい森のなかで、各作家が思い思いに作品を展示した。ただし当時の率直な感想を記しておけば、筆者には、それぞれの作家の個性が発揮されて個々の作品としては面白く、しかしながら、展覧会としての明確な方向性は、やや見出し難く感じられた。あるいは「ハルカヤマ藝術要塞」のような先例がなければ、そうした感想を抱かなったかもしれない。
「ハルカヤマ藝術要塞」は、小樽市春香山の麓にある札幌出身の彫刻家・本郷新のアトリエ跡と、現在は廃墟となった観光ホテル周辺の私有地約3ヘクタールを会場として、最大時で国内外あわせて76名の作家が参加した大規模な野外美術展である。「石狩湾を眺望する荒野に新しい息吹を吹き込み、参画するアーティストの多様な感性によって、“春香山”を北海道のアートの拠点=「藝術要塞」に変容させたい」という目的のもとで2011年から2017年まで隔年で全4回開催され、モチベーションの「枯渇」―それは目的を達成したがゆえの充足感と表裏であったと思われるが―とともに、10年5回の計画を前倒しして終息した。すでに指摘されているとおり、「ハルカヤマ藝術要塞」は、作家同士が展覧会のテーマを共有し、それにもとづいて制作を行う運動体ではなく、春香山という場をアートで「遊ぶ」ための自由な集まりであった。それゆえか会場は自由な雰囲気と熱気にあふれ、継続が熱望されるほど多くの作家と鑑賞者を惹きつけた。幅広い世代の作家が協同し、北海道の美術史上で類例のない規模で開催された野外美術展として、多くの作家の表現と、美術展のもつ可能性とを大きく広げたことも事実であろう。しかし反面、筋違いであることは重々に承知しつつも、これが運動体として継続的な活動を行っていったならば、北海道の美術の状況にどれほど大きなインパクトを残しただろうかと夢想せずにはいられなかった。
かたや「イコロの森ミーツ・アート」は展覧会としてのテーマを明確に掲げ、それを作家たちがそれぞれに消化して表象した作品を並置することで、帰納的に「共生」のあり方を探ることを目指す合目的的な展覧会であると見て取れた。さらに全部で4回開催された「ハルカヤマ藝術要塞」のうちの3回に参加し、功罪が半ばする同展の様子を目の当たりにしてきた澁谷が、同展終息後にあえて野外美術展を立ち上げるとなれば、「ハルカヤマ藝術要塞」のポジティブな部分を肯定してその継承を目指すか、あるいはネガティブな部分を反省して別の野外美術展の形を目指すといったように、何かしらの明確な方向性を示すことを筆者としては期待していたわけである
とは言え、期待はずれだったなどと言うつもりは毛頭ない。企画立案、作家選定と出品交渉、「イコロの森」との調整と会場の準備、搬入・搬出の立ち会い、広報、会場での来客対応等々、展覧会に関わるすべてを主導し、自らも出品作家の一人として作品を制作した澁谷の献身がなければ、そもそもこの展覧会は実現していないのだから。そしてなにより、美しい森のなかで、周囲の自然と調和しつつ毅然とした佇まいで存在を誇示する作品たちを目の前にすれば、展覧会としての方向性を云々することなどせずに、個々の作品との対話に静かに浸りたい気分にもなってこよう。
しかしながら、おそらくは「イコロの森ミーツ・アート」を「共生」というひとつのテーマの表現に向かって出品作家全員が強い意志で取り組む運動体とすることを、誰よりも求めていたのは澁谷自身であったに違いない。2020年こそコロナ禍により開催が中止となったものの(かわりに出品予定だった作家たちが制作した作品のためのイメージドローイングやイメージ動画、試作などをWeb上の展覧会として公開した)、その繰り越しとしての開催となった2021年の本展について言えば、設置場所の原状復帰が可能な作品にかぎるといった出品のルールが一段と徹底されていたほか、各作品の展示空間が所々でクロスオーバーし、互いに借景しあうことによって作品同士の「共生」が生じていたことが、そのことを象徴的に表していたように思われる。本展の出品作家たちが、不測の「共生」すら楽しむことができるような人間性も含めて「厳選」されたからこそ可能だったということもあろうが、澁谷が本展の準備段階から、「共生」というテーマの共有を徹底するためにいかに腐心したかは、この点のみからでも見て取れた。
「ウィズコロナ」や「ニューノーマル」と呼ばれる今日の状況が、本展の要諦となったことも疑いようがない。コロナ禍がもたらしたこれまでとはまったく異なる日常と、今後、おそらくは相当の長きにわたってこの目に見えない脅威と隣り合わせで生きなければならないという展望が、出品作家たちに「共生」というテーマをかつてないほど身近に感じさせ、共感を生んだはずであろうことも想像に難くない。「共生」は、澁谷にとっては、コロナ禍が訪れる前の2011年頃から野外インスタレーションの「Generation」シリーズを通じて思索を深めてきた大きな課題でもあるのだが、それがここにきて、幸にも不幸にも、時宜を得たと言えようか。②へ続く
門間仁史(もんまさとし/北海道立旭川美術館主任学芸員)

森の学校ギャラリー



「星の足跡」
五十嵐ユースケ Yusuke Igarashi 「気付きの網」
物事にはルールがある。私たちはその中で生きている。
そのルールがあるから境界ができる。ある意味、境界に守られている。ただし、全ての人がルールに従うとは限らない。
必ず一定数破る人がいる。それはしょうがない。
その先に魅力的な物があるのだから。ただし、その為に新たなルールが増えていく。
そしてそれをまた超えようとするものがいる。
いたちごっこ。結果、自分たちの首をどんどん絞めていく。
コロナもそう。
一定数守らない人がいる。それはしょうがない。
その先に魅力的な物があるのだから。その先に何が待っていても、何が起きても... ここは自然の森。
その先には生態系が存在している。可愛い小動物ばかりではないのはおわかりでしょう。
その境界線に私は網を張る。
気付きの網。いわば、セーフティーネット。
普段は主張しない 辺りに溶け込んでいる。朝露やそよ風、葉っぱがくっついたり、虫が止まったりして
ときたま目に留まる。それを目にしたら気付いてほしい。
その先は...
企画展グループ展など(※主催者抜粋)
2017 茶廊法邑企画展(札幌市)二人展五十嵐雄祐×岸本幸雄『建築と美術 vol.6 したたり』
2016 UN40 40歳以下の建築家による建築以外の表現展(札幌市)
2015 UN40 40 歳以下の建築家による建築以外の表現展(札幌市)
キオクノキロク‐ギャラリー門馬の 4168 日-(札幌)
ハルカヤマ芸術要塞 2015 (小樽市)
つながろう 2015(札幌市)
2014 UN40 40歳以下の建築家による建築以外の表現展(札幌市)
2013 UN40 40歳以下の建築家による建築以外の表現展(札幌市)
つなげよう+つながろう 2013(札幌市)
受賞
2016 第2回 JCD北海道デザインアワード 審査員特別賞 (洋菓子ルモンド)
2014 第1回 JCD北海道デザインアワード 優秀賞 (TSURU CAFÉ) (TRATTORIA CUGIRA)
現在
2018 年~企画ユニット「P∞ARTNER」 空間構成担当 (グランビスタギャラリー、ADW などにて、展覧会企画)
2020 年~札幌市立大学デザイン学部 非常勤講師


「気付きの網」
上ノ 大作 Daisaku Ueno NET work
近年自分が作っている、竹ひご等を使った作品「Nest」(巣)のシリーズで、今回は蜘蛛の巣をイメージして作りました。 蜘蛛は、見えにくく粘着性のある糸を体から出して巣を作り 虫を捕まえますが、自分はカラフルな毛糸を使って、観る人を捕まえられたらと思います。
タイトルを「NET work」としたのは、最近のSNSやらの人の繋がりに思う所が有って付けた名前ですが、長くなりそうなので別の機会に。
主な企画展 個展 グループ展等
2021 道銀芸術文化奨励賞受賞作家展 ( 道立近代美術館 / 札幌 )
2020 「 上ノ大作 陶展 」( 画廊 ぐれごりお / 京都 )( 2016,2018 )
「 Self-portrait 」( グランビスタギャラリーサッポロ / 札幌 )
2019 9 LANDART FESTIWAL ( Podlaski Przelom Bugu / ポーランド )
Chicago-Obihiro Extension ( The Hairpin Arts Center / シカゴ )
つくば国際アーティストインレジデンス ( つくば ふれあいの里 / つくば )( 2018 , 2017 )
2018 Our Art working ( シカゴ、マディソン )( 2017 , 2016 , 2015 )
Chicago-inspired Art from Japan ( 737 NORTH MICHIGAN / シカゴ )
2017 「 上ノ大作々品展 」( らいらっくぎゃらりい / 札幌 )
Obihiro Contemporary Art ( 帯広 , 他 ) ( 2016 , 2015 , 2014 )
札幌国際芸術祭 ( UNTAPPED HOSTEL / 札幌 )
ハルカヤマ藝術要塞 ( 春香山 / 小樽 )( 2011 , 2013 , 2015 ) 2016
「 CLOUD 」( 苫小牧市美術博物館 中庭 / 苫小牧 )
2015 「 上ノ大作 器展 」( GALLERY 門馬 ANNEX / 札幌 )
2014 「 森ノ生活 」( ギャラリーマロニエ / 京都 )
Sprouting Garden - 萌ゆる森 - ( 札幌芸術の森 / 札幌 )
「 、ノ記 」( ギャラリー Retara / 札幌 )
2013 「 ムノウノ人 - 3 」( 法然院講堂 / 京都 )
「 森ノ生活 」( 黒い森美術館 / 北広島 )
2012 「 ムノウノ人 - 2 」( 関口雄揮記念美術館 前庭 / 札幌 )
2011 「 ムノウノ人 」( GALLERY 門馬 ANNEX / 札幌 )
2010 「 上ノ大作 作品展 」( 北のレンガギャラリー / 帯広 )
陶 = 表現 ( GALLERY 門馬 ANNEX / 札幌 ) 試みの茶事 EZO 茶会 ( GALLERY 門馬 , ギャラリー創 , CAI02 / 札幌 2009 「 上ノ大作 作品展 」( GALLERY 門馬 ANNEX / 札幌 )
2007 「 上ノ大作 作品展 」( ギャラリー大通美術館 / 札幌 )
受賞 2016 第26回道銀芸術文化奨励賞



